こんにちは、おっさんです。
Yahooニュースに「樹齢約4800年、世界最古の木「メトセラ」 ピラミッドより前に誕生」
という記事があったので、世界最古の木ってどんなものだろう?と調べてみました。
子どもの頃からピラミッドやミイラとか聞くとなぜか血が騒ぎます(笑)
「メトセラ(Methuselah)」は、アメリカ・カリフォルニア州の高地に、地球上で最も長く生きているとされる木です。
「メトセラ」と呼ばれるグレートベースン・ブリッスルコーンパイン(イガゴヨウマツ)
(Getty Images)(フォーブス ジャパン編集部)
樹齢は約4,800年以上とも言われ、現存する中で世界最古の樹木とされるこの木は、科学者や自然愛好家だけでなく、聖書の世界に親しんできた人々の間でも特別な存在です。
メトセラの木とは?
「メトセラ」と名付けられたこの木は、カリフォルニア州のホワイトマウンテン(White Mountains)に位置するブリッスルコーンパイン(Bristlecone Pine、和名:イガゴヨウマツ)です。この木は海抜約3,000メートルの乾燥地帯に立ち、過酷な環境に耐えながら生き抜いてきました。
イガゴヨウマツってこんな木らしいです。
アメリカ農務省森林局(U.S. Forest Service)によれば、メトセラは紀元前2833年頃に発芽したと推定され、樹齢は2025年現在で約4,858歳。
この驚異的な長寿は、木の成長が極めて遅く、木材が非常に密で腐りにくいことに由来するそうです。
※正確な位置は保護のため非公開とされています。
なぜ「メトセラ」?──聖書に登場する最長寿の人
この木が「メトセラ」と名付けられたのは、旧約聖書『創世記』に登場する人物にちなんでいます。メトセラはノアの祖父にあたり、聖書の中では「969歳まで生きた」とされる最長寿の人物(創世記5:27)です。
「創世記」といえば昔、「天地創造」という映画を見てその壮大な迫力に魅了された記憶があります。そして旧約聖書にある世界の始まりについて知識を深めました。
この名前は、木の長寿ぶりを象徴的に表すのにふさわしく、多くの人々に強い印象を与えています。
メトセラの名は星や健康食品にも
この「メトセラ」という名は、古代の長寿の象徴としてさまざまな分野に取り入れられています。
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天文学の世界では、「メトセラ星(Methuselah star)」という名を持つ天体があります。これは地球から約190光年離れたところにある恒星「HD 140283」で、年齢は約142億年と推定され、「宇宙最古の星の一つ」とも呼ばれています。
Hubble Finds Birth Certificate of Oldest Known Star – NASA Science
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健康志向の分野でも、「メトセラ」という名のサプリメントや健康食品が販売されており、長寿や若さの象徴としてブランド名に活用されています。「メトセラ」はホリエモンも飲んでいると言われているようです。
現代に生きる「時間の証人」
メトセラの木は、単に「古い木」というだけでなく、地球の気候と環境の変遷を何千年にもわたって記録してきた“生きたタイムカプセルでもあります。
ブリッスルコーンパインは年にごくわずかしか成長しないため、1年ごとの年輪が非常に細かく、かつ明確に記録されるという特徴があります。
これにより、年輪の幅や密度の変化から、過去の降水量、気温、日照条件などを高精度で読み取ることができるとのことです。
実際、気候学者や地球科学者はこの年輪データをもとに、過去の大干ばつや寒冷期、火山噴火の影響まで特定することが可能となっています。
特にメトセラのように数千年の記録を持つ木は、人類が記録を残す以前の自然環境を読み解く手がかりとして、地球環境の長期的な変動パターンの解明に大きく貢献しています。
また、年輪データは「放射性炭素年代測定(C14)」の補正にも利用されていて、考古学的遺物の年代特定の精度向上にも役立っています。
このように、メトセラの木はただの“長寿な木”ではなく、人類が未来を見据えるための過去を教えてくれる、生きた科学資料なんです。
まとめ:人類と自然のつながりを考える
メトセラの木は、私たちに「時間の重み」と「自然の偉大さ」を教えてくれます。
そして、聖書に記されたメトセラという人物の長寿が、現代の科学や文化にも静かに影響を与えているなど、とても興味深い事実がわかりました。
長寿や永続性が求められる現代だからこそ、こうした「時を超えて生きる存在」に思いをはせることが、心を豊かにしてくれるかもしれません。
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